※今回、完全に妄想と捏造と創作でお送りしております。
※苦手な方はご注意ください。
※また画像は一部を除き、全て合成、捏造となっております。
~前回、クリントさんの様子がおかしかった…そのわけとは…
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「……駄目って何が駄目なの?」
「………試合、殆ど勝てなかった」
「もうオレ、自信ねーわ…武術向いてないんじゃねーかな」
「どうしてそう思うの?」
「こういうのって、勝てなきゃ意味ないだろ?」
「たった1回だけしか勝てないなんて……ただの足手まといだろ?」
「そんなこと……私だって最初は全然勝てなかったんだよ?」
「………最初の最初はそうだったかもしれないが、
その後ちゃんとお前は勝ってたの、オレは知ってる。」
「でもな、オレはたった1回しか勝てなかったんだ。
他は全く駄目だったんだよ。」
「…………」
「……もう武術やんねーほうがいいのかな。やっぱ向いてないんだわ」
「………」
「はーあ…なさけねーなー……」
「…………」
「なんでオレ、武術の才能ないんだろ……」
「…そんなことないよ」
「?」
「クリントさん、自分で才能ないって思ってるけど、そんなことないよ」
「なんでそう思うんだよ?」
「だって、私、クリントさんが、頑張ってたの、知ってるよ?」
「…だから?」
「だから、別に才能がないから、ダメ、とかそういうことはないと思うの」
「……結果だせなきゃ同じだろ?」
「そんなことないよ。努力は実を結ぶ。私はそう思う。」
「………」
「努力ね…」
「そう、努力」
「……でも、いくらやっても、だめなもんは、だめじゃね?」
「…」
「むいてねーもんは、むいてねーんだと思うよ」
「……」
「やっぱだめなんだわーオレ…ハァ…なさけね…」
「……… 本当に情けないね」
「?!」
「クリントさん、情けない」
「…は?」
「私、思ってたんだ。なんで、クリントさんって、そんなに自信がないのか」
「…」
「クリントさん、今まであんまり色んな事、きちんとやってこなかったでしょ?」
「…!」
「セザールさんが言ってた。
クリントはやれば何でも出来るだろうに、なんでやんないのかって。
なんでいつも距離をとるんだろうって。」
「…セザールな、アイツはエリートだからな。オレとは違う。」
「どうしてそこで人と比べるの?」
「……」
「……オレはな、水の騎将の息子だったんだ。」
「うん。そうだったね。」
「でも、出来の悪い息子がいるだなんて、親父に悪いだろ?」
「…」
「だから余計な事はしないようにしてきた。迷惑かかんねーように。」
「…だから何もしてこなかったの?諦めてたの?」
「……お前、今日…言うね」
「ねえ、何もしないで諦めてきたの?」
「……」
「ねえ」
「そうだよ?悪いか?」
「最初から駄目ってわかってるんなら、やんないほうがいいだろ?」
「だから、逃げてきたの?」
「!」
「クリントさんは、お父さんに迷惑がかかるって言ってるけど」
「実際そうだろ?」
「違う。そういうことを、言い訳にして、
ちゃんとやってこなかっただけじゃない?」
「……」
「それなのに、たった1年駄目だっただけで、諦めるの?」
「…」
「クリントさん、甘え過ぎ!」
「…!」
「私だって、努力してティルグ員になったの」
「訓練して訓練して、技も教えてもらって、強くなろうとしたの」
「それで今の私がいるの」
「だから、クリントさんにも、ちゃんと頑張ってほしいの」
「…でもオレとお前は違うだろ?」
「違わない。クリントさんだって、頑張ればできるの。」
「どうかな…」
「クリントさん、技、必要最低限しか覚えてないでしょ?」
「…」
「それなのに、もう駄目だっていうの?
他の可能性も試してないのに、諦めるの?」
「…」
「私が技を教えてあげる。だから、一緒に強くなっていこう。」
「…」
「…私、嬉しかったんだよ?」
「?」
「クリントさん、ずっと武術嫌いだと思ってたのに、
ちゃっかりノームスに入ってて、ああ、何だかんだいって、
武術、好きだったんだなぁって思って、嬉しかったの。
きっと、お父さんも嬉しかったと思うよ?
クリントも武術に興味持ってくれたんだなって。」
「…」
「それなのに、もう嫌だ駄目だ止めるだなんて…。」
「……」
「駄目だ!諦める!って言葉は、
出来ることを全部やってしまってから、言っても遅くないと思うの。」
「…」
「クリントさんはまだスタート地点に立ったばっかりだよ。
まだ、全然歩いてないよ。」
「…」
「まだ歩いてもいないのに、諦めるのって、変じゃない?」
「……そうかもな」
「そうだよ。まだこれからだよ。」
「世の中には、晩成型の人もいるんだよ。
若いうちに花が咲かなくても、きっとその日は来る。
私はそう信じてる。」
「……」
「わかった。」
「ほんと?」
「ああ………お前がそこまで言うなら……
…もうちょっとだけ頑張ってみるよ。
それで、やるだけやって、駄目だったら…諦める…」
「うん。」
「…協力してくれる?」
「勿論!だって私はクリントさんの奥さんだから!
私にできる事なら、なんでも言って!」
「…サンキュ」
「うん!」
「…じゃ、今度空いた時に技を教えてくれ」
「おっけー!」
「……」
「……ちょっとは元気出た?」
「…まぁな」
「……ちょっとスッキリしたかな」
「スッキリ?」
「…なんだかんだ、お前はオレの事みてたんだなぁって思って。」
「まるで心の中を覗かれてるみたいで…ちょっとびっくりしたし、
多分、オレがずっと欲しかった言葉、言ってくれた、と思う。」
「うふふー。
私はクリントさんが大好きですからねーお見通しなんですよ。」
「ふーん」
「それに私思うんだ。」
「?」
「クリントさんって武術してる時、いきいきしてるんだよね。」
「…そうかな」
「うん。自分じゃ気付いてないかもしれないけど、いきいきしてる。
だからこそ、ノームスに入れたんだと思うよ。
そういうところ、きっと地の騎将も見てたんじゃないかな」
「……そうかな」
「きっとそう!
だからね、そういう部分、大事にしていけば、大丈夫だよ。
何があってもきっと大丈夫。」
「…そっか」
「うん、一緒に頑張っていこうね!」
「…わかったよ」
「ウフフ!」
「ハハッ」
「あ、そろそろ…剣賛の宴の時間だね」
「ああ、そうだな」
「一緒に行こう♪」
「ああ」
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中の人の長すぎる余談。
今回はクリントさんの内実に焦点をあてました。唐突に感じたかもしれないですね!(自分でも唐突に感じてるので(…))
クリントさんは、発売当初からお付き合いしていて、もうすぐ一年になりますが、正直なところ、何を考えているのか判らない人、というのが印象でした。
お父さんが水の騎将だったにもかかわらず低ステータスで、覚えてるのは基本の技2つだけという状態。仕事も不真面目だし、何がしたいんだろうか…?って、そればかり。
でもそれが武術の方に力を注ぐようになって、数年かけて少しずつレベルがあがり、基本技も全部覚えて、試験や決定戦にも参加して、と徐々に成長していくクリントさんを見ているうち、実は武術好きだったんだって気付きました。
だからこそ、ノームスティルグに入隊した時、私は非常に嬉しく思ったのですよ。本当はこういうことやりたかった人だったんだ!って。
クリントさんの親友であり同級生でもあるセザールさんは、若くして(恐らく成人して2年後)エルグ長にもなったエリート。武術も勿論ちゃんとできるよ!という人なので、そんな人とずっと一緒にいたらどうしても比べちゃうし、周囲は水の騎将(しかも議員)の子供としてみる…そんなクリントさんの心境はいかばかりだったのでしょう。
クリントさんは「ラムサラ好き」なので、あまり真面目な人ではありません。が、日頃接するうちに、そのように振る舞っている人なのではないか、という気がしてならないのです。
ずっとずっと、心のそこでは何を考えてるんだろう、って考えて、考えて、ふっと、たどり着いた答え、それがこの会話の元となりました。
完全な妄想ですけどね!でも、そういう風に私は思えて、クリントさんを益々愛する事ができるようになりました、人として。ルーリがPCな分、NPCとしての劣等感もあろうと思いますが、二人三脚頑張っていってもらいたいと思います。
というわけで今もこれからも、クリントさんの戦績には余程の場合がない限り、一切手を出さない事に決めました。自力で頑張って欲しい!彼の底力がどれ程なのか見せて欲しい!それが私の彼に対する愛のカタチ。
今後のクリントさんの活躍を、ルーリ共々願わずにいられない中の人でした。
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